【新唐人2015年05月03日】先日海外メディアが、中国の警察が親族訪問のために帰国したウイグル人とチベット人に対し拘留、脅迫や金銭の誘惑などの方法でスパイ活動に従事するよう要求していると伝えました。また、中国に滞在するアメリカ人教師も、友人にチベット情勢を伝えたことで強制退去させられました。
カナダの新聞「グローブ・アンド・メール」の4月22日の報道によると、モントリオール在住のクルバンさん(庫爾班)は昨年4月、親族訪問のため、15年ぶりに故郷、新疆に帰国しました。しかし、警察に呼び出され、10時間も面談させられました。
クルバンさんは警察に対し、2008年に「世界ウイグル人会議」の支援パーティーに協力した事を認めました。警察からは、モントリオールに戻ってウイグル人コミュニティーを監視することに同意するなら釈放すると告げられました。クルバンさんはこの要求を飲み、釈放されました。
昨年11月、警察から状況報告を求められましたが、クルバンさんは拒絶しました。
報道によると、中共安全局は親族訪問のために何度か新疆を訪れたウイグル人に開店の資金を提供する替わりに、スパイになるよう要求しました。さらに、「カナダ国籍であっても、中国にいる限り、いつでも彼を捕まえることができる」と脅迫したそうです。
また、別のウイグル人実業家はパスポートを申請しただけで、スパイになるよう迫られました。その後、彼はアップルのiPhone(アイフォーン)8台を賄賂として贈り、パスポートを取得後、二度と警察と連絡を取りませんでした。
在米中国社会問題研究家 張健さん
「中国に戻った多くの人がこの問題に直面しています。中共のこの手口は少数民族にだけではなく、当局にノーと言う人には誰であっても、この方法を用いるのです。まずはあなたを誘惑し、情報提供を持ちかけます。もし同意しなかったら、徐々に追い詰められ、家族や親戚友人も連座させられます」
報道によると、カナダのチベット人コミュニティーでも類似の脅迫を受けたという報告があります。カナダの安全情報局は2011年の時点ですでに、少数民族のコミュニティーの中に政治的見解の異なる人物の情報収集をするよう脅迫された人がいるという警告を発していました。
亡命チベット人女流作家 雪蓮さん
「西側諸国に住むチベット人、または亡命したチベット人は帰国したくても、ビザを取得できません。ごく少数の人が帰国を許されたとしても、国境警備や地方官僚から嫌がらせを受けます。帰国の許可を得た人は国内で自白を迫られたり、暴行を受けたりしています
アメリカのメディア「ジャーナル・スター」の4月18日の報道によると、深セン市で英語教師として働くアメリカ人、リア・キャンベルさんが今年2月、チベットの首都ラサを旅行していた際、ショートメールで友人に現地の情勢を伝えたところ、警察から長時間の尋問、恐喝を受け、最終的に強制退去させられました。
亡命チベット人女流作家 雪蓮さん
「中共スパイは至る所にいます。亡命政府の中心、ダラムサラでも中共の目とスパイが至る所にいると言われています」
中国問題研究家 張健さん
「海外から中国に行った人、それが中国人であれ、外国人であれ、彼らの価値観が少数民族地区に影響を与えることを中共は知っています。宗教信仰や少数民族に対する中共のいわゆる政策は、実は最も邪悪な物を包み隠した偽善であるということがわかってしまうのです」
4月21日、アメリカ下院の「トム・ラントス人権委員会」は、チベットの人権に関する説明会を開き、アメリカ政府にチベット人の人権に関心を寄せるよう呼びかけました。
説明会に参加したチベット人亡命者は、中共当局はチベット人の身分に関しても、チベット語の提唱も容認していないが、これらはチベット人にとって、どれも重要なことであると述べました。
在米中国問題研究家 張健さん
「民族の文化や歴史を真に伝播するためには、中共による洗脳や改ざんされた歴史を覆す必要があります。中共は歴史の改ざん後は、人々の心の中から宗教を取り除こうとしています。だから海外から帰った、少数民族の人々や外国籍の教師に対し、手段を尽くして誘惑する、または追い出すのです。少数民族に対する中共の政策が、失敗に終わっていることを物語っています」
情報によると、2009年以来、少なくとも139人のチベット人が焼身自殺をもって、中共当局に抗議しています。うち112人が亡くなったと見られます。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/04/27/a1193365.html (中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)